ナワ・プラサード今月のおすすめ |
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![]() 写真・文 伊藤健次 朝日新聞出版 2300円+税 今も、神々と人と動物、自然がともに生きるアイヌの神謡の世界。北海道とオホーツク海に浮かぶ島々、そしてロシアを歩き、旅した記録です。海を泳ぐクジラやシャチ、大地を駆け巡る動物たち、北のジャングル・ウスリータイガとともに暮らす先住民族ウデヘ、美しい森と水の世界。ロシア、アラスカ、カナダ、そして北海道の自然と先住民の世界が繋がっているのだと深く感じました。写真も文章もステキな一冊です。(結) ![]() トーン・テレヘン著 長山さき訳 新潮社 1300円+税 友だちがほしい、招待したら来てほしい、でも誰もこなかったらどうしよう、逆に全員来ちゃったらどうしよう、こうなったらどうしよう・・・ハリネズミの中でいろんな心配が手に手を取ってダンスする。”ぼくはいつでも迷ってるし、ときどき悲しくなるけれど、絶望することはけっしてない。絶望はできないんだ。”そうして迎える結末は・・・。装丁や挿し絵もとてもかわいいです。ムーミン谷やプー横丁、ぼのぼのが好きな方にもおすすめ。 ![]() 高橋実著 雲母書房 1500円+税 「自分に備わったエネルギーを目いっぱい使って生きている人は自分探しなどしない。エネルギーをきちんと使うことでしぜんと自分というものが浮かび上がってくるのである」だれしもその状態で生きられる。けれど、ストレスの多い現代社会でエネルギーを詰まらせずに生きるには?定期的な自発的な「詰まり」のクレンジングが必要だ。この本では「ボイシング」「咳出し」といった「浄化の呼吸」の体験を通して自分のエネルギーを全開放できるよう、丁寧に伴走してくれます。 ![]() 島尾ミホ著 幻戯書房 2800円+税 夫・島尾敏雄の作品のこと、沖縄や奄美大島での思い出など・・・「あれもこれも過ぎ来し方のことは、たそがれどきのやわらかな光線に包まれた夕景色のようにおぼろにかすみ、何故こうもなつかしさの中でのみ偲ばれるのでしょう。」万感の思いの中でつづられながらも厳しい推敲を重ねた文章に品格を感じます。『死の棘』の世界と重ねると、ミホさんはまるで太古の神話の女神のよう。愛という、颱風の目の中のしずけさを感じます。(以上、絵里) 桃山晴衣著 工作舎 4500円+税 「日本のうたは音痴になりません」と、『うたをとり戻す』ワークショップを06年にほびっとでしてくれた桃山さん。「うたはトータルな生活文化からでてくるものだから」と、まず掃除のしかたを教えてくれた。長年、日本の伝統音楽世界をきりひらき、<個の充足と隣人を受け入れるやわらかさ>(パートナー土取利行氏談)を実践していた故人の、やさしさと出会いの貴重な記録本です。装丁は杉浦康平氏、ぜいたくな一冊。 ![]() 内藤正典著 ミシマ社 1600円+税 世界の3人に1人がモスリムという時代、イスラム教徒がどういう信仰をもっているかが良く分かるいい本です。近代以降の西洋社会が神から離れることで自由をえたのとは逆に、イスラムは、神とともにあることで自由をうるそうです。神の領分がきちっとあるので、安心して生活できる、、、ストレスも少ない、、それはいいですよね? 今の中東情勢も歴史的背景もふまえてきちんと説明があり、多文化共生の道は遠いけど、世界を理解しようという本はすでにでています!! ![]() ジャパンマシニスト社 1200円+税 特集は、「学歴?人格?治療方針?信頼できるこどもの主治医はいますか?」。医療がすすみ、人を見ないでコンピュータ画面ばかり見るお医者さんが多い中、どういうふうに医者を探したらいいか、子どもを持つ人はみな悩んでる。親から、医師や看護士から、いないなら探そう<ドクター・アンケート>プロジェクトまでの大特集です。ちなみに111号の特集は スマホ・ネット依存、110号は30・40代ママのこころ・からだケア、毎回いい特集を組んでいます、隔月刊。 ![]() Miwa Fuku+ Hiroki Okano Four Corner 3056円+税 日本のアンビエント、トライバル・ミュージックシーンの先駆者、岡野弘幹の新譜です。バンブーフルートとクリスタルボウルの共演、瞑想的な一枚です。ただただ波のなかに自分が溶け込んでいくような、自然楽器による共鳴音が美しい。岡野さんは「音波MUSIC」と名づけたらしいが、和らぎと集中力が同時に感じられるので、あらゆる治療空間、瞑想空間を深くさせるのに向いていると思います。(以上、ゆ) |
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2007/12-2008/01 |